【MEETS!5】オーツカヒロキ先生インタビュー
ARTWORK【作品について】
.FiZZ 完結作品「バックステージ・イン・ニューヨーク」の見どころ
作品を創っていくうえで難しかったところはありますか?
オーツカヒロキ先生(以下、オーツカ):
【バックステージ・イン・ニューヨーク】で難しかったのは表現方法。自分の大好きなニューヨークのアンダーグラウンドシーンやドラァグクィーンのリップシンクをどうやって表現するかだったり、『この会話は英語で話してるんだな』って読者さんにわかるように横書きに変えてみたり。
あとはサチの心理描写ですね!『女性が共感出来るような気持ちって何だろう…』と常に考えていました。
お気に入りのシーンやセリフなどを教えてください
キャラクターに対して思い入れのある部分を教えてください
オーツカ:
サチは空気読みすぎで怖がりだけど、乗りかかった船には乗っちゃう。恋愛は不器用で、いつも待っちゃう。だけどミントに感化されて積極性を学んでいく――そんな吸収力の高い女の子。
この作品を描くにあたって、最初のアイディア段階で直ぐにサチのキャラや性格が浮かんできていました。自分の経験を元に描いてるところもあって、とても純粋な気持ちになれるキャラでした。
オーツカ:
クールミントの前向きな姿勢にはいつも驚かされます。『こんな台詞を言わせよう』とかはあまり考えていなくて、そのままミントが動く感じで描いていると彼の口から自然と台詞が生まれてきて、自分自信も励まされる事が多々ありました。オネェでふざけてるシーンはコミカルで描いていて面白く、とっても好きなキャラです!
オーツカ:
ケンは子供の心を持っているけど、人を見て直ぐに識別しちゃう大人な部分もある。ハワイの海でサーフィンをしながら人生を学んできた人、そんなタイプで描いてました。ぬいぐるみが好きなのは、そこに子供っぽさやあどけなさを表現したかったからです。「ほい」の口癖や「頭ポンポン」の仕草は描いていて楽しかったです。
オーツカ:
アンディとジョンは見ていて幸せになるカップル。ジョンの包容力があるところは描いてて気持ち良かったです!アンディは人懐っこく、とても好きなキャラでした。
もし先生の中でキャラの裏設定などがあれば教えてください
オーツカ:
裏設定と言うか、最終回の後にミントは【色々なドラァグクイーンと一緒に大型バスでアメリカ横断ドラァグツアーを開催】、サチとケンは【仕事のパートナーとして付き添って一緒に旅をする】…みたいなロードムービー的なストーリーも考えてはいました。
その中でサチとケンの恋愛が進展していく感じで…
WORKS
漫画家になろうとした・漫画家を志したきっかけ
デビューの経緯を教えてください。
オーツカ:
子供の頃から漫画家を目指していました。強く影響を受けたのが上に二人いる兄。
それぞれ漫画家を目指していたので、末っ子の自分はそれを受け継いでいました。学校の科目は全然出来なかったけれど、絵を描くことが好きなのと想像力があったので、そのまま自分には漫画家の道しか無いと信じていました。 最初は同人誌から始まり、やがて雑誌投稿で漫画家デビューしました。
漫画家をしていて楽しいと感じる、またはやりがいを感じる瞬間はどのような時でしょうか?
オーツカ:
自分が思い描いた様にネームで表現出来た時が一番嬉しいですね!
あとはキャラの表情が上手く描けた時と、やはり読者さんが喜んで下さった時です!
これから漫画家を目指す人に伝えたいことやメッセージをお願いします。
オーツカ:
自分を信じてまっすぐその道に進んでみて下さい。周りの声よりも自分の内から聞こえてくる声に耳を澄ませて、そしていろんな思いや経験からくる事を紙面にぶつけてみて下さい。
画力、表現力は後でついてきます。まずは紙に描く事から始めて、漫画を描いて楽しいと思う気持ちを大事にして下さい。
PRIVATE
FANも気になる素敵な作品を作る先生のプライベートについて
趣味や、最近はまっていること、息抜きにしていることがあれば教えてください。
オーツカ:
ジムでの筋トレ、キックボクシングですね!
あとは人間観察かな?頭の中で妄想をネタにストーリーを作り上げていく――
こんな事を毎日やってます(笑) 趣味で墨絵を描きますが、これは漫画を仕事としている時の筆休め的な感じです。
漫画を描くうえでモチベーションを上げるための「行動」や「道具」はありますか?
オーツカ:
ほんと、筋トレとキックボクシングはモチベーション維持とストレスリリースになっています。
あとはマンハッタンに行って、好きな音楽を聴きながらひたすら歩く!様々な人を見たり高層ビルを眺めたりしているといろんなインスピレーションが湧いてきて、漫画を描くモチベーションに繋がっていきます。それと、漫画本を読む事ですかね。刺激を受けるとやっぱり描きたい気持ちが溢れ出てきます!
VISION
先生の目指す今後のビジョンや思いについて
今後描いてみたい作品のテーマやジャンルはありますか?
オーツカ:
東京に住んでる友達が以前ゲストハウスを経営していて(屋内設計から全てこなす達人的な逞しい女性です)、たまに日本に帰るときはそのゲストハウスに滞在していました。そこで出会った面白い人達、外国人やマイノリティな方々を入れたヒューマンドラマ的なのは描いてみたいですね!
熱心な読者やファンの皆さんにメッセージをお願いします!
オーツカ:
僕の作品を手に取り読んでくださってありがとうございます!皆さんの心に届く作品をこれからも頑張って描いていこうと思いますので、何卒宜しくお願いします!